4/20-22 COOL Chips 25に登壇

2022年4月20日から22日に、東京大学 武田先端知ビル5F 武田ホールで開催されるCOOL Chips 25にて、弊社Processor Development Engineerの新谷 正太郎がKeynote Presentationsとして登壇致します。

本学会はオンラインでも参加可能になっておりますので、是非ご参加ください。

参加登録はこちらから

【 タイトル 】
RISC-V-based parallel processor IP with vector extension for embedded systems

【 概要 】
自動車の中では様々な制御が行われているが、アルゴリズムの高度化等により、求められる処理量は継続的に増加傾向にある。特に近年は自動運転領域の進歩が著しく、処理の多様化に加え、求められる性能が急激に増加している。また、従来からの車載組込み向けの要件として、ハードリアルタイム性、機能安全対応、電力効率、ソフトウェア移植性なども要求される。
一方、これら全ての要件に対応するために、個別にプロセッサやアクセラレータを用意すると、その分ソフトウェア開発が複雑になり、移植性も低下するという課題もある。そのため、単一アーキテクチャで高性能かつ柔軟に、自動運転の多様な要求を処理しつつ、これまでの車載要件をも満たすプロセッサが求められている。
本発表では、セーフティクリティカルシステムをターゲットとし、組込みシステム向け制御マイコンに求められるリアルタイム性と高負荷演算処理を実現するNSITEXE社製第一世代Data Flow Processor (DFP) のDR1000Cを紹介する。DR1000CはRISC-Vベースのベクトル演算器搭載Multiple-Instruction stream-multiple-data stream (MIMD) 型プロセッサである。 DR1000Cはハードウェアマルチスレッディング機構をサポートし、最大16個のスレッドが同時にベクトルプロセッサを共用することで高い電力性能を実現する。 また、DR1000Cには、機能安全に必要なモジュールを備え、外部に特殊な安全機構を追加せずにISO26262 ASIL BからDまでの安全要求を達成することが可能である。
評価の結果、DR1000CはModel Predictive Control (MPC)等の制御アルゴリズムを効率的に処理できることを確認した。また、ベクタ拡張付きのRISC-Vプロセッサで世界初の「ISO 26262 ASIL D Ready」認証を取得した。
終わりに、第二世代DFPのターゲットである自動運転領域の処理に対応するための製品ロードマップおよびポートフォリオを述べる。